第15巻 要領
長編小説
要領
第15巻
テストの時間が無制限だとしよう、そしたらまた話は違ってくる、ここでは要領が悪ければ悪いほどよい、それほど途中式や考え方が重視される。しかし世界はそれを許さない、50分間に全てをかけなければいけない、ならその世界に生きなければいい、要領が悪いと思っている全ての人類は味方を変えよう、要領の悪さはその分武器になる、簡単な話恋愛の話に置き換えてみよう、めちゃくちゃ要領が悪い男がいたとする、その男は何もかもがうまくいかない、恋愛も然りだ、男はいつもいいところまで行くが結局いい相手は見つからない、だがよく考えてみよう、そんなに要領が悪いということはもし2年間、5年間一緒にいれる人がいたとする。それはもう奇跡に等しい、男はそんなに要領が悪いのに一緒にいてあげるなんて天使だろうか?いや悪魔だろうか?、何にしろそんなに要領が悪いのに一緒にいてくれる人がいるのだからそれを捨てることは人生を捨てるのと同じことだ、私は正直言おう、そんなに要領が悪い奴がいたら一緒にいるわけがないだろう!と、だがもし俺がそれほど要領が悪い奴がいても、もし一緒にいることがあるとすればそれはもう親友を超えたものだ、人智を超えている。少し大袈裟かもしれないが、それが真実だ。もし今世界のどこかで要領が悪すぎて野垂れ死にそうなら全てのフォーカスを一つに決めろ、人間関係、仕事、なんでもいい、最高の相棒を見つけよう、それは仕事かもしれないし、人間かもしれない、だがなんでもいい一つだけ見つけてそれに全ての神経を使え、そしたら君は幸せになるだろう、全人類よ我が道を行け。さあこれを読んだあなたはもう洗脳されてしまった、もう私の小説から抜け出せることはできない、全てを感じ取れ、この小説の全てを、これは作者の自己啓発かって?いや違うなこれは私の物語の一部だ、さあ君は生きなさい、だが私はもうその時には死んでいるだろう。
この日私はいいことがあった、それは何かって?私は最高の死に方を思いついた、これは誰にも語られることのない宇宙のどこかの誰かの物語、これを見たどこかの誰かさんに幸を、私はその時にはもう死んでいるだろうから、今日もレストランでこの小説をある女に見せる。もう私も大人と言われる年齢に近づいている、女はいつも私が見せると無邪気に喜ぶんだ、だが私は美しい死を忘れることはないだろう、女はいつも私の小説を見るのを生きがいにしてる、ああ、これ以上はやめよう
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