第12巻 感情の答え

長編小説

感情の答え

第12巻

女は立っていた、そう何も出来ず立っていた。女は部屋に戻り男の話を振り返った、何度も振り返り、思い出した、そしたら何故か自然と涙が出てきた、女は不思議でならなかった。女はまだ考えがまとまらずボーとしていた、今日は夫とのデートであった。先に夫は待ち合わせ場所におり、ボーとしていたせいであろうかもう遅刻してしまう。急いで待ち合わせ場所に向かった。そこにバーにいた男を見つけた、思わず走り出し、声をかけた、思わず抱きついてしまったが、それは夫であった。女は全てを理解し、泣いていた、そしてそれを見る1人の男、少し微笑みながらその場を去った。

女は後ろを思わず振り返りいつも聞く笑い声が聞こえたと思ったがそこには誰もいなかった。女は理解したこの世の真理を、そして夫との生活を大事にした、夫は全力で家を飛び出すのを止めてきた。私にはそれが出来なかった。女は全てがわかってきたこの世の在り方、美しさ、醜さ、そして夫の存在が唯一の救いであった。女は決心した。前に進まなければいけないと。女は変わった、人が変わったように人に優しくし、夫にも優しくした、そして相手が喜ぶことが自分の幸せになった。夫と何かすることが楽しくなった、食事をし、一緒にハイキングにも行ったり、女はこの世界の広さを知った。この世の意味を知った。だけど時々思い出す時がある、これがあの男ならどんな話を聞かせてくれるかしらと、女は思わず笑ってしまった、泣きながら笑っていた。夫は何故泣いて笑っているのか理解できなかった。女は言った、、、、、、、、、、、、、、、と、夫は言ったなんだねそれは何かの冗談か?、女は言った、そうだねあなたには分からないかもねと。そして女は少し笑いながらも悲しそうな顔で夕陽を見た。

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