一章

VRMMO

一人一人に配達員不明から発送された謎のソフトとVRは、ゲームの枠を超えた世界へとプレイヤーたちを誘いました。もちろん人々はこのVR機器とソフトに疑問と懐疑を抱き、「これはゲームではない」と訴えます。しかし、運営は「これはゲームである」という主張を決して譲ろうとはしませんでした。

このVRMMORPGはプレイヤーたちにとっての新たな世界であり、その世界から抜け出せないという現実が待ち受けています。プレイヤーは仮想空間の中で生き続けなければならない運命を背負わされたのです。

まだサーバー人数が少ない頃は、ゲームの舞台としての異世界がそのままサーバー内に再現されていました。プレイヤーはその世界で多くの仲間たちと共に冒険を楽しみます。しかし、時間が経つにつれ仮想空間内の人口は増え続け、サーバーはパンクしてしまいます。そこで運営は新たな舞台として現実世界をゲームの舞台としました。

この新たな舞台でプレイヤーは自由に行動できますが、同時に様々な問題や障害も生じます。例えば、現実とゲームの世界がリンクしすぎてプレイヤーたちは混乱したり、ゲームがリアルすぎて現実世界では犯罪行為に及んだりする人たちがいたりします。

この世界は多くの人々にとって新たな可能性と課題をもたらす世界です。だからこそ、このゲームをプレイするプレイヤーたちは自ら運命を切り開く力が求められるのです。

――3年経つとこのゲームに慣れていき、運営が居なくなると現実世界に帰れるようになったり、自分専用のサーバーを作ったり、このVRMMORPGを実況配信する者も現れるなど、様々な楽しみ方が生まれています。

VRMMORPGが広まる中で、このゲームは一種の社会問題としても取り上げられています。中には現実世界と区別つかなくなるほど仮想現実空間に慣れすぎた人も現れ、現実世界とのバランスが問題視されています。

特に問題になったたのが強者プレイヤーとチートの活発化です。ゲーム内ではレベルが上がり、報酬も手に入りますが、現実世界では体力や知力が衰えていきます。そのため、強者プレイヤーがチートツールや裏技などを使うようになるとゲームバランスが崩れてしまいます。

チート対策班やチートお断りギルドが目立つようになったことで、そのゲームは一つの社会問題として話題になりました。強者プレイヤーもチートの活発化に気付くと対策をするため、不審な動作やルールを破る野良プレイヤーを容赦なく排除する運営の厳戒態勢が広まります。

チートするプレイヤーは減りつつあるが、無関係なプレイヤーを巻き込んで行う迷惑行為やマナー違反は依然として問題視されている。そして先程倒されると現実世界に戻れなくなると話したが、現在野良プレイヤーの人口は減少傾向にある。

害悪プレイヤー、チーターなどが住むサーバーに一人の少女がプレイに挑んだ……。

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