狂人どもの姫
不定形
第1話 最恐
ダンジョンが現れた現代。混乱期を乗り越え、低下しまくった評価を与えられた探索者は、ダンジョン内で配信をする、ダンジョン配信者の活動によって評価をひっくり返し、探索者は子供がなりたい職業ナンバーワンになった。
マナーが悪い探索者は更生させたり、資格を剥奪するなど、様々な対応して減らして行った。しかし、そんな現代でも、危険な人物は存在する。
そう言う人物は、ネット上で書き記され、注意喚起がされている。そんな中で、探索者を管理する探索者協会から通常されるはずもない、注意喚起がされている人物が三人いる。
リリー・ホワイトライト。モデルのようなスラリとした体型と、残虐性を持ち合わせている。変態的な遠距離攻撃の腕を持ち、仲間や他の探索者に当たるかどうかと言う攻撃を何度も行っている。
あきま。一般男性のような見た目をしていふが、すぐに異常者だとわかる瞳をしている。改名して『あきま』と名乗っており、その以前の経歴の一切が不明である。桁違いな効果の回復魔法を扱い、それを駆使して拳で戦うカイブツ。『死んでも10秒以内(
この三人は、S級危険人物とされている。もし見かけた際は、近づかず、気付かれないようそっと離れることを推奨する———————
——————だってよ。ひでぇ言い草だぜこれ」
ここは、ダンジョンによる動乱、ダンジョンパニックによって、今はもう誰も住んでいない廃都。その中でも、まだ人が住める形をした家の中。無理矢理引っ張ってきたインターネットを使い、東叉郎は刀を抱え、自分達に関する記事を読んでいた。
「私たちは、まあビビり達が警戒するのはわかるけど、アキについては意味がわからないわ」
弓、魔法杖、パチンコ、銃、その他様々な遠距離武器の手入れをしていたリリー・ホワイトライトが呆れたように呟いた。
「死んでも生き返らせてくれたんだから、文句なんてないでしょうに」
「そんなのどうでも良いけど、次はどこに行く?」
高くもなく低くもなく、軽いわけでも重いわけでも、細いわけでも太いわけでも引き締まってるわけでも貧弱な訳でもない……まさに『一般成人男性』と言う言葉が似合う体。そして似合わぬ整った顔立ちをして、しかし一度見た者を誘い込み、逃すことのない深淵のような瞳を持った、あきま(改名済)が言い放つ。
「んじゃあ、ついでにここ付近のダンジョン攻略するか」
「ええー?モンスター飽きたんだけどー」
「頑張った分ご褒美が豪華になると思うけど」
「たしかに!じゃ、さっさと行きましょ」
「現金やなぁ」
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