第7話お寺も大変だなぁ

 今日の毎日新聞で「ひとりっ子社会」と題して、奈良県の「光明寺」というお寺を継いだ三浦明利(41)さんのことが記事にしてあった。

 三浦さん、大学時代までライブハウスなどで歌う活動をしていた。しかし、お父さんがお寺の住職で、けっこう早めに引退したので、一人娘の明利さんがお寺を継がなければならなくなった。かなり決断に苦しんだ結果、お寺を継ぐことを決意。バンドを辞めた。

 小さい頃から、法要などの手伝いをしていたので、将来はお寺を自分が継ぐのだなという予感はあったのだが、なにせ父が引退したのが早すぎた。

 明利さん、一時期音楽活動を辞めて、住職の仕事に専念した。しかし住職の役目に慣れてくるとまた音楽活動をしたくなった。

 なので、仏教に関してのことを歌詞にして、歌を作り、音楽活動を再開した。音楽を通して、仏教のアピールをするって、とても素敵だと思う。この歌、YouTubeで聞ける。

 ただ、この記事を読んで、ふと疑問に思ったのだが、仏教って、一番物事に執着するなと言っていると思うのだが、そんなお寺の関係者が後を継ぐことにこんなにも執着するということが、なんだかすごい矛盾のような気がした。

 現実的に考えれば、お寺の後継者問題は深刻だと思うが、形あるものはいずれなくなると教えているはずの仏教がこんなにも後継者問題で悩むというのは、ちょっと皮肉で不思議な感じがするのも事実だな。

 

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