「7日間の黙示録 - 最後の生存者の記録」
ペンネペン太郎
第一日目
目を覚ますと、そこは見知らぬ場所だった。防護服を着て公園のベンチに座っている。私、瀬味油は混乱しながらゆっくりと体を起こした。
「ここは……どこだ?」
声を出すと、喉が痛むほど乾いていることに気づく。周りを見回すと、小さな部屋の中にいることがわかった。壁には「延命ボックス」という文字が刻まれている。
突然、胸に違和感を覚えた。見下ろすと、そこには小さなデジタルパネルが取り付けられていた。そこには「残り7日」と表示されている。
「何だこれは……」
混乱する中、記憶が少しずつ戻ってきた。核戦争、地下シェルター、そして長い眠り。どうやら私は7年もの間、この延命ボックスの中で眠っていたらしい。
部屋の隅に置かれたバックパックに気づき、中を確認すると7日分の水と食料が入っていた。そして、放射線防護服も。
「まるでセミみたいだな」
そう呟きながら、バックパックを背負う。ドアを開けると、そこには荒廃した世界が広がっていた。かつての街並みは瓦礫と化し、空気中には放射性物質が漂っているのだろう。
「7日か……」
胸のパネルを見つめながら、私は歩き出した。これから何が起こるのか、全くわからない。ただ、この7日間で自分の人生の意味を見出したいという思いだけが、私を前に進ませる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます