見参仇討ち助太刀人外伝やんごとなき伊八
オーディン
第1話
見番という場所が日本のあちこちに存在していた
今はそれはなく もしあったとしても事務所または仲介業と言われるだろう
最も由緒のある花街では今でも残っていると言われている
最も現在は本当の意味での見番ではなく芸妓の団体と置屋と果ては自治体の観光課までが相乗りしてるような不恰好な物になっていて一種の観光資源として古い制度を利用してる感じである
もともと見番は置屋と芸者や料亭の事務をやっていた所で花柳界での事務方という地味な仕事を引き受けて稼業なのだが中には芸者を直接支配していた置屋のような見番も存在していた
そのような見番に属する芸者を見番芸者と呼んだ
一方売れっ子芸者の中には見番を自ら持っているものもいた
このような見番を逆に芸者見番と呼んだ
ここにこの界隈で売れっ子の芸妓駒政通称こまさと呼ばれる芸者がいる
年の頃なら25歳少し年かさという艶やかさきっぷそして芸 何をとっても一流
何度か錦絵にもなったというお姉さんだ
それだけの女だから引く手もあまたなのだが水揚げしてくれた旦那以外には肌を許したことのない堅物でその旦那はもう去ってしまわれたためこまさの裸を見たものは誰もいないと言われている
通称寝ずのこまさ 悪口を言う旦那はやらすぶったりのこまさと陰口を言うがいずれも だからこそこまさは価値があると同じ評価をしている
皆我こそは今宵こそはとなんてきであるこまさに挑むのを楽しみにしている
そしてこまさを落とすことが出来ればなかまうちで誰よりも優越感を味わうことが出来るのだ
しかし最近このこまさがおかしくなっているという遊び人達の心を揺るがす事態が花柳界でささかれている
今で言うとあの清楚系女優に男の影がと言った所だろう
果たしてその真相は
某所にあるおまさの見番
おまさの見番は一階は踊りの舞台を兼ねた広い座敷と帳場になっている
ここでおまさは半玉達に踊りや礼儀作法を仕込むのだ
おまさほどの看板芸者となると界隈の花柳界を背負ってたつと言うような責任かんと気概がある
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