歴史探求 海軍飛行隊と現代艦船
ハイド博士
第1話 転生 それは 「昭和初期」であった。
僕は所謂オタクしかも「海上自衛隊」のフリークだ。そして、現在、幸運にも自衛隊関係への製品を卸す会社に勤めている。
「おーい。杉田君。私用はあかんやろ」
僕の直属の上司である白石部長である。この会社は自衛隊向けに無線装置を製造販売しているメーカー。規模は大きくはないが まぁ、何とか黒字がやっと出ている。
「部長、これは失礼しました。ワタクシ、杉田課長は現在新しい企画を考えておりまして・・・その調査研究と申しましょうか・・・」
その時、突如 腹痛に襲われた。私用パソコンを持ち込みある書き込みをしていたのだ。その腹痛の激しいこと!!
「白石部長、急に腹痛が・・・トイレに行ってきます!!!」
そのトイレへの道は長かった。腹痛はさらに激しくなり腹はねじれそうだった。やっと個室に入るとそこで意識は遠のいた。・・・・・・・・・・・
気付けばまったく古臭い便所にたどり着いていた。
「この個室 ずいぶん古いな 和式トイレだ!!」
腹痛はいつの間にか無くなり
個室の外にて出てみるとそこには驚きの風景があった。
「これは、どう見ても 昭和初期だ。」
そこは、昭和3年、8月であった。場所も時代もまるで違う世界。でも、そこは確かに「日本」であった。令和の時代からどうやら昭和に来てしまったらしい。
軍事拡大中の日本帝国・・・・・・・手にはスマホが握られていた。
「やっぱり、圏外か・・・・どう見ても帝国陸軍らしき人がいる・・・・・」
「なんだ、その恰好は・・・貴様、どこから入った!!」
話はそのあと長くなった。いろいろあってなぜか その足は 【三菱重工】の前にいた。スマホだけではなかった。その時、トイレにそのままカバンを持ち込んでいたのが正解だった。
昭和 3年 8月2日 午後 1:52 【三菱重工業前】
それは、「わが社」と比べるべくもない。
巨大な、門構え。そして、大きな建物が見えてきた。
「三菱の当時の工場・・・」
それから 色々あった。スマホやノートパソコンの説明やタブレットについて解説すると何度も歓声が上がった。そして、とんとん拍子に話は進み、時は流れ 半年が過ぎていた。そして、開発部門を任される主任に抜擢されていた。
昭和 4年 1月15日 三菱本社 ビル
開発スケジュールはかなり、進んでいた。まずは手作業をすべて機械化、そして、車輌化 さらに電子工学の知識が役立ち 当時、最先端であった電子機器の走りである「電子計算機」の開発にかかわっていた。この会議室には「三井造船」「三菱造船」「三菱発動機」「中島飛行機」「三菱航空機」「三菱電機」「三井商事」「伊藤忠商事」そして、「帝国海軍 中将」「帝国陸軍 少将」などなど当時のご歴々が集まっていた。
会議の議題は 率直に言うと 「新しい帝国海軍について」であった。陸軍少将に来てもらったのは共同開発・共同生産の試作を行うための第一回の会議であった。
「え---------、まずは、表をご覧ください」
その分厚い 企画書 には帝国海軍のそもそもの改善と88艦隊構想の廃止と建造工程の大幅な見直しと、新計画である。『正規空母 あすなろ』計画。それに、「強襲揚陸艦 ちとせ」の両シリーズ計画について話し合われた。もちろん、ほかの艦種である「駆逐艦」「軽巡洋艦」「重巡洋艦」「戦艦」についても大幅に計画を変更し、「戦艦大和」についても「ミサイル戦艦 大和」に変更する旨、話し合われた。計画はさらに時間を要することが分かった。ちなみに、僕 「杉田」以外にも転生していたよう。
「三井造船の篠原」「三菱航空機の田中」「三菱電機の小野田」そして、「三菱造船の僕、杉田」だ。
既に承知の事実は 令和6年から昭和3年にほぼ同時期に転生していたのだった。
そして、歴史はかなりシビアだった。歴史上の人物、スパイゾルゲも日本にいた。
その、せいでのちに大変な事態に陥るのだが、
まず、会議は順調に遂行された。各会社の技術レベルは急速に上がっていた。そう、みんな転生していた男たちの共通点は「軍事オタク」であったことだった。
歴史背景としてすでに朝鮮出兵し、併合出来そうに・・・・・・・
と思いきや、中国、北部に「満州国」を建国しようと働く前に他にも「転生者」がいたのだろう。併合されていたはずの当時の「元朝鮮」が大きく軍事的行動に出始めたのだった。初めは「パルチザン的な戦い」だったのが大きく動こうとしていた。
そして、昭和13年、3月を迎えることになる。
それまでに様々な政策、工業力アップのための機械化整備・施設投資・人材創出を行い次のものが「正式化」に至っていた。正式化名は「昭和歴」となっていた。
昭和5年4月 05式陸軍戦闘機 7.7mm x 4挺 最高速度は543km/h 7.7mmに対する 装甲 最高高度は5300m
5月 2 1/2トン ダンプ 開発完了
5年7月 多目的作業車 野外フォークリフト、 8月:多目的モジュールユニック
同年10月 陸軍 05式軽戦車 (37mm長砲身型 同軸に7.7mm機関銃)
6年9月 海軍 06式艦上戦闘機 7.7mm x 2挺 12.7mm x 2挺 ある一程度の装甲 (対12,7mm装甲) 最高高度は5830m
同年 11月 空母 「あすなろ」型、一番艦就役 二番艦進水
7年 10月 海軍 07式艦上攻撃機 機銃は同上、250kg爆弾 x 2発搭載
8年10月 海軍 08式 127mm特化砲(限定的な速射砲)を搭載した正史よりも排水量 がある駆逐艦椿型 就役 随時あと15隻、進水予定
9年6月 海軍 強襲揚陸艦 「ちとせ」型就役。ウェルドックと飛行甲板を備えた強襲揚陸艦。エンジンはディーゼルエンジン駆動。さらにクレーン装置で直接車輌等を陸揚げ可能。ウェルドックは「大挺B型」を装備 二番 三番艦 進水
同年 9月 陸軍 初の中型戦車、開発される。47mm砲搭載。同軸に7.7mm 車体に12.7mm機関銃搭載。のちに主砲50mm長砲身に換装される。
10年 1月 海軍 軽巡洋艦 五月雨型 一番艦 就役される。6番艦まで建造予定。150mm速射砲 毎分15発連射可能。それが3門搭載される。
このころ VT信管開発される。随時、砲弾に製造搭載される。
11年 3月 陸軍 初の爆撃機である 双発双胴尾翼大出力機「道山」就役する。月産 19機体制で生産され始める。250kg 爆弾x 6発 または新開発の「1トン爆弾」一発搭載可能に (500kg爆弾ならば x 3発)
同年 5月 海軍 「大挺C型」開発完了。すぐに量産体制に入る。
12年 4月 海軍 艦上爆撃機 流星 就役 すぐさま量産体制に入る。250kg爆弾 x 2発
同年 9月 陸軍 重戦車 「龍大(りゅうおう)」就役。総トン数 39トン 90mm砲を搭載する。同軸に7.7mm機関銃
13年 1月 海軍 重巡洋艦 「伊勢」 連装155mm速射砲 3砲塔に 120mm噴進砲 x 16連装
そして、運命の開戦に至る。・・・・・・・
次話へ続く
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