第8話:肩透かしを食らった好彦。
「お綺麗な方ね、すごく色っぽい方」
(色っぽいじゃなくてエロっぽいんだけど・・・)
「あはは・・・ルシエルのこと前もって言っとけばよかったかな?」
「黙っててごめんね」
「う〜〜ん・・・大丈夫驚かないから・・・」
「いいですね・・・天野さんに恋人がいて一安心かな?」
「ひとりぼっちで寂しく暮らしてるのかなって思ってたから・・・」
「そんなふうに見えたんだ・・・」
「あ・・・あのさ、こんなこと聞いて気分悪くしないか心配なんだけど・・・
三好さんは僕のことが好き?とかって思ってるから来てくれたとか?」
「あはは・・・私は、ただ会社を辞めちゃう天野さんになにかしてあげた
かっただけです・・・一人で寂しく辞めていくのかなって思って」
「さから何かご馳走でも作ってあげようかなって思って・・・」
「なにかしてあげたかっただけ・・・それだけですよ」
「あ、そうなんだ・・・」
好彦は沙也加が自分に気があるのかと期待してただけに勘違いしてた自分が
めちゃ恥ずかしかった。
「私、彼氏・・・恋人いるんですよ」
「え?そうなの・・・まじで?」
「今日ここに来ることもちゃんと言ってきてますから」
「それに私たち半年後、結婚する予定なんです」
「そうなんだ・・・あはは、そう・・・結婚・・・そう、おめでとう」
「じゃ〜披露宴招待してほしいな」
「ルシエルとふたりでお祝いにかけつけるから」
「はい、時期が来たらお知らせします」
ふたりの会話を聞いていいたルシエル・・・好彦にクチパクで言った。
「ちょっとだけ安心したかな」って。
そして沙也加に向かって言った。
「お幸せに・・・」
「ありがとうございます・・・」
「ルシエルさんって彼女さんがいるのに私がでしゃばることなかったですね」
「今日の天野さん幸せそうだし・・・」
「そう?」
「顔に書いてますよ・・・し・あ・わ・せ・〜って」
「まじで?」
そう言ってルシエルのほうを見た。
ルシエルはまた、またクチパクで
「こんや、わたしをあげるからね」
って言ったあと笑顔でHカップのおっぱいを両手に持って好彦に向かって
プルンプルン揺すった。
(揺らすなって・・・分かってるから・・・)
「じゃ〜私、帰りますね・・・天野さんこそお幸せに・・・お邪魔しました」
そう言うと沙也加はふたりに手を振って帰って行った。
沙也加の言ったことは本当だったんだろうか?本当に彼がいて結婚するのかな?
本当は僕に気があったけどルシエルがいたから、あんなこと言ってごまかして
帰ってっちゃったとか・・・でもそれは好彦の想像でしたなかった。
本当だったら、一悶着あるかと思った話だけど別にルシエルがヤキモチを
妬くようなことでもなかった。
好彦はなんとなく肩透かしを食らった気分だった。
ルシエルには言えないけど、沙也加にわずかでも心が揺れ動いた情けない自分。
自己嫌悪に陥った・・・そしてなんとなく切なかった。
(そうなんだ僕にはルシエルがいるし・・・もう他に誰も好きにならない)
もしかしたらルシエルはすべて分かってたのかも・・・こんなこと今まで何度も
経験してるのかもしれない。
自分の彼氏にヤキモチなんか妬いてたらキリがないのかも・・・。
って好彦は勝手にそう思った。
妄想が多い好彦だった。
沙也加が帰ったあと好彦は、無性にルシエルが愛しくなった。
そのルシエルは沙也加が来たことをさほど複雑には考えてなかった。
今夜あたり、好彦を添い寝からエッチに持ち込めたらいいな〜て思っていた。
とぅ〜び〜こん乳。
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