神様(メシア)が忌まれた理由(ワケ)

靑HIRO

矛盾する不可抗力

『古事記伝』天岩戸物語の場面を描いた神話学があるが、前作の後半にてその疑問点を幾つか挙げた。


神話画上、一際大きく描かれていることからアメノウズメは重要な女神。つまり日本古の女王卑弥呼が異教の神を迎え入れ歓喜に舞い踊る姿を描いたと考えられる。特に、アメノウズメが手にしている鈴は巫女が神楽に用いるものだがヘブライより伝来した鈴なりの葡萄を模して、神事の際に使われ始めたのではないだろうか。

天照大神をイエス・キリストとする事実は非常に有力である。イエスは死後にアヴェマリアと十二使徒により岩の洞窟へ運ばれ、復活を大いに望まれている。此は天岩戸の物語で間違いなく無論、復活祭イースターの通り復活したかどうか判断しがたいが、キリストの十二使徒が日本へ渡った可能性は高い。


更に戦火を逃れ修業に身を費やし、幼い頃から実父により充分すぎる贅沢と快楽を与えられ、欺瞞まみれで国を去った王子ゴータマシッダールタが人を辞めた頃。彼が釈迦如来として日本へ伝来する以前のことである。

押し寄せる悪魔の欲望に呑まれぬよう、他国へ仏の教えを伝え歩いたに違いない。

虎の国は釈迦の教えを固く護り、現存する仏教最古の型を決して崩すことは無かった。

説法を喪わぬ敬虔な仏道の民である。


原始、悪魔は至る所で力を増幅させ、傲慢にも人々を喰い物にしていた。

原初、神は人間と同時に悪魔を産み出した。


全知全能の神は人間に与えるものを選別した。其が戦乱を招こうとも、血で血を洗う民族や氏族の争い、玉座奪還を急き立てる王族や皇帝、牽いては神の名を借りた偽の君主による正統な血統を荒らす歴史を生み出す結果となっても。


HELLENISM

地獄の混沌を極めた多神教と異文化の融合。

其処に唯一絶対神の姿は無い。

宇宙に煌めく神々の始祖は、山羊の血にまみれた香辛料スパイス臭い異教徒に呑まれ、頑なに殺生を嫌い小さな生命を護ろうとする神の道に背き、子供や女性を売買しては欲望に耽る略奪の王都へと変貌していた。

ギリシャ文化もトルコ土産も他方の美術品と共に陸路から海路へ。

日ノ本はそれら異文化の象徴を宝物庫へ厳重に保管した。何せ、伝来した最高神の母国に由来する貴重品に他ならないからだ。

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