第30話



「さぁ?」



首を傾げる。




「うん?」



「俺も、色々と忙しいもんで。」




絡み付く女の手を、剥がす。




「……つまらないわ。」



「また、誘ってくださいよ。」




拗ねる女を適当にあしらいつつ、散らばる衣服を身に付けていく。



煩わしい。



所詮は、お金だけの関係なのに。




「また、電話して良い?」



「……えぇ、待ってます。」



今、何時だ?

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