#頭から堕とされて。
STORY TELLER 月巳(〜202
#頭から堕とされて。
#頭から堕とされて。
【storyteller by Tukimi©︎】
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足音が、リズム良く、訪れる気配を感じるそれを耳だけに神経傾けて感じて。
話しかけてくれるのを待つ、ほら。
朝一番なら、顔が合えば。
運が良く僕に用事があれば、プラス二、三回。
声が聴こえる。
ただ僕のためだけに、目が合い、笑いかけるその至福。
とは言え、自分の顔を引き締める。
何かしら。
噂話にして、話の肴に楽しみたい人がいて。
冗談でも、上がって料理してしまわれたなら、多分。
僕の楽しみは減ってしまう。
その唇が、最後弓形になり。
背中を向けた途端に、次の人と二言三言話して、声あげて笑う姿は。
次々に周りに人を呼び。
離れて。
見えなくなるまで目で追いたいが、視線を感じる。
話しかけて来た、同僚に。
朝の挨拶をして、今日の業務の話にさっさと持ち込んで、話を仕事にしてしまう。
いつも、バレないか。
それを心配しているのは、好きな人に、ではないのが残念な話だ。本当に。
会社の飲み会で。
ガヤガヤした中でも、通る声。
と言うのもあるが、気にしてしまうからか。
普段より口の滑らかな場で、尋ねられた自分の話をしている、仕事以外の話に耳を立てつつ、すぐ隣の同僚の話に曖昧に頷く。
頭の中身は遠くの君、だけど。
お酒を飲んだ饒舌な年上の、同性の、仕事に対する考え方的教訓話は、大声で、聞き流してもいつも同じだから聴いたふりが出来る以外の、良いことがない、が。
人間関係、そう先達の話を聴かないと逆にハブられたり仕事に無駄な支障が出る。
聴きたい話は、野太い声や、愚痴に時折かき消されるが。それでも。
目で追う、その口に入る、食べ物や君と目が合い話す人に、苛立ちもするが。
仕事場で話さない、君の。
見えない日常が、知りたい。と。
たまたま、勤務時間がかち合って。
休憩時間。
マグカップに熱い飲み物をら見る湯気越しに目が合って。
ふっと口角が上がる笑みに。
隣に行きたいと思う体が固まって。
気づけばいない。
ただ、赤く。
湯気で艶やかに。
昔古文で聴いた半寝頭でそういえば、と。
10年前くらいの記憶。
目が合う事が、まぐあい、と平安時代の話をした分厚い眼鏡の先生が。
昔の人は会う前に、やり取りして、やっと直接目を合わせられる時、それは……何だっけ?
なんか、大事な事のような?
数年続いた見る、楽しみは。
仕事を変えて、会わない現実に、特に、君以外の異性が話しかけると、思い出す。
一瞬。
ダブって君の顔が写り、見直すと。
赤の他人の、僕を呼ぶ声。
その、目の前の生の唇も、声も。
逆にアトラクションの、夢みたく遠くて。
捕まえたい、見続けた食べたい物を頬張る面影ばかりが鮮やかで。
やっぱり、下向きで。
人の話を聞きながら。
頭は記憶で
耳も、声で既に。
常に君に堕とされている、自分が。
果たして。
これから、どうしたらいいか。
と言うか。
ハマった沼に、呑まれるしかないと言う、流されてしまうまま、言えぬまま。
だとして、君は今?
どれだけ自分の事記憶に残しているのか、なんて。
自覚あるほど異性に冷めた顔をして、告白やモーション受け流して、その上、目の前にいない人を思うくらい冷たい僕に。
問う勇気はない。
雨降りそうだからと席を立ち、喫茶店を出たら雨。大嫌いな濡れる、雨。呼びとめたい声の主が傘をと言うが無視して、歩く。
この雨も。
君と見たら、いい景色に。
見えるだろうな。
-お仕舞い-
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今宵のひとこと。(後書き)
バックナンバーさん?でしたっけ
エメラルドと言う曲がやたらと耳につく時期がありましたが、あの歌詞なら逆に顔や性別的に特徴が出る部分やらがやたらと強調されそこしか見えない、な感じのショートムービーイメージ、なんです、が。
(私は頭の中でいつも音楽が映像になるので)
対比するイメージで今回のこれは。
あえて顔見えない。
鼻から下。
あとは顔以外、後音、歩く、作業する音など、や背中、横から、など。
主人公が、ある意味夢みがちにもプラトニックにも、見つめる、夏の幻感のイメージな、ショートムービー的映像、それを、浮かぶを文章に。
個人的には肉感的エメラルド系より、青春系な方が映像的にも美しさを感じるし、好き、かなあーと。
夏が、恋愛が。と雑誌の特集記事に載っていて。夏、は夏、恋愛?関係する?とは思うけど恋愛小説書いてみた所存。
とか言って。
もしかしたら、私に対するリアルな妄想とかが来て受け取ってしまっただけの。
チャネリング的な、エンパス的な実はリアル誰かの気持ち、かもしれないが。
だとしたら、書いちゃってごめん笑笑でしょうか。
#頭から堕とされて。 STORY TELLER 月巳(〜202 @Tsukimi8taiyou
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