第34話






―ルイティアとカイシェル―


微暗く長い階段を登る二人。

ルイティアの背に隠れるようにし、身を縮めて歩くカイシェル。


先程からの沈黙。

二人は聖なる森の流れから会話をしてない。


何か、何か話さなければ…


空気が空気を作る…


伝うなら




"今しかない"




「…話しのつづきですが…その…えと…つ…。」

「なんだ。」

「ルイは、…ずっと何に…お、怒っているのですか…?」

「?」

「…わ、わたし、は、……その、えと…。」


「…。」

「…。」


『がんばれ私…! 心を開くのよ…!私とルイの心を開くのよ…!

その為には…!』

「…シューゴの事を、どう思っていますか?…」

「!」

ちょっと¨ドギィッ¨ と、鼓動が跳ねた。


「――――――――……解ってたのか。」

「…ええ。とても。あの…いいでしょうか、今、確めても…!」


そりゃ、一度は聞いてみたかった。


「それは、それは、私は貴方の事をai…」


勢いあまって姿勢がヨロった。

「コラ…!」

「きゃっ…!」






「……っ。」

「……ひぁ。あ。」


あ………ヤバい…。

階段の段差、高さを忘れてた。

空かしたと思ったが

ルイティアが覆い被さってしまった。


いかんがな。いかんがな。


た、た、倒れる。


二人はそのまま階段から縺れ堕ち…

ない。



「え。」

「…っ。」

銀鎧マスクの上から噛み付いたカイシェル。

なんとか首に腕を回し、踏ん張り立った。


どうする…これは…


ルイティアも迷うすべもなく銀鎧腕を細い腰を引き寄せ、なんとか耐えた。


ある意味。






「…その…エグゼロス達はまだなのか?」

「…今は時が止まっているのですよ…ルイ。」

「む…、そ、そうか…?」




お約束の様に頭上からワイルドな声が響いてきました。


「ラブシーン最中におじゃーしやっす、宝石の涙。」

「初々しいわねぇ~このプラトニックラブナイト、うふふ。」

来ると思った関の山か。


「ル、ルイ… ! 涙狩人ですよ !」

「「うむ… !

ノッカー、ピッキー …!

出おったな貴様等…!」」


―THE END―

TO BE CONTINUE⇒

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