第3話

(女性)「私 彼なんていません」


(男性)「じゃあ 友達と約束かな?」




「…」




少し沈黙が続いた



なんだか イケない事聞いたか…

僕は 心でそう思っていた


沈黙が続いて なんとなく息苦しくなった僕は

ふと端に座るその子を見た


泣いていた 何故か泣いていた

でもなんて声掛けたらいいのだろう?


でも なんかほっとけなくて とりあえずハンカチをその子に差し出した


その子は 黙ってハンカチを取り呟いた


(女性)「貴方を… 私は 貴方を待っていたのです」


(男性)「えっ?」



「…」



泣きながら呟くから 聞こえなくて 聞き返したら 又沈黙が続いた



なんだか帰りにくいなぁー 泣いてる女の子一人置いて

誰かにこのシーン見られたら 完璧泣かしたって思われるだろうなぁ


(女性)「あのー…」


沈黙を破り、その子は、再び話し出した


(男性)「はい?」


(女性)「あのー 席 横に座っても構いませんか?」


(男性)「あ はい どうぞ」


(女性)「私 貴方を待っていたのです」


(男性)「えー そうなんですか?」


(女性)「あの日以来ずっと」


(男性)「えっ ずっとですか?」


(女性)「やっと会えました」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

君と還らない季節 小さな貝がら @kaisong2

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る