第21話

「なんで?」



なんで?、って言われてもな……。

乙女心を察知してくれ!!



「この体勢はつらいでしょう?ほら、私重いし……」



「重くない。むしろ、落ちないか心配してた。」




軽いとか言ってくれないのね、トホホ。



とりあえず、この体勢からどうにかしようと、私は立ち上がろうとした。




その時、さきほどの女子たちの足音が聞こえてきた。




不安定だった私の体は、案の上ヒイロの片足からすべった。



が、私の体に、衝撃は襲ってこなかった。




すべったのに、なんで?

恐々と目を開けると、




「案の上落ちそうになったね。」

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