従者
第7話
***
ジリリとブザーが鳴って下校の時刻を知らせる。
未だに教室のど真ん中で行われている行為は野次馬達のせいなのかお陰なのか、幸いにも私には見えないので今日はあまり罪悪感を感じることは無かった。
私に関係ない人たちとは言え、嫌々な性行為をクラス全員の前でさせられているのを見て見ぬふりするというのはやはりお互いいい気はしない。
こちらにも多少の罪悪感はあるけれど、私は自分で自分の身を守るので精一杯。
おそらくそれはどのクラスの平民や家畜にも共通する事だろうから、ターゲットにされた平民や家畜はもう神に従順になるしか道は残されていないんだ。
誰も助けてくれないのをみんなわかっている。
「アッ…ンッ、」
無数のカメラのシャッター音と男たちの下品な笑い声、それに混ざって女の子の喘ぎ声が聞こえる。
チラッと野次馬の1人を見れば、ズボンにテントを張っているんだから気持ち悪い。
どいつもこいつもイカれたやつばかり。
もちろんその中に私も含まれている。
傍観者の私も結局は同罪なんだ。
ふぅ…
と小さく息を吐いて、スクールバッグを片手に教室を後にした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます