プロローグ
第1話
***
「……ゴホッ、ゲホッ…も、むり、ですっ」
「ハァ?”家畜”に拒否権なんてねぇっつーの」
「〜…!!?!」
1つの教室のど真ん中で繰り広げられるそれは、普通の高校ならあり得ない光景
白いブレザーを羽織った男が、黒いブレザーを羽織った男の顔を何度も何度も水の入ったバケツに突っ込んでは出し、突っ込んでは出しを繰り返している
これは世間で言えば”イジメ”になるんだと思う。それも残虐性のある。
そりゃそうだ、水責めなんて一歩間違えれば命を落としかねないのだから
けれどその認識は”普通”の高校でしか通用しない
残念ながら私の通うこの公明高校は”普通”ではない。
どれくらい普通ではないのかと聞かれれば、まず、クラスにはそれぞれ3種類の制服を着た生徒がいる。
ブラザーの色が、白、赤、そして黒に分けられている。
これはなぜかと言うと、わかりやすくその人の”カースト”を判断するためである。
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