　僕はスロットの裏にあるコインを拾う。

(おっ！　あったあった！　100コイン！)

　100コインはこの時点では最高クラスの額である。

　しかし、この最初のカジノにはスロットの裏やルーレットの下などに大量のコインが隠されているのだ。

　そしてそれらをかき集めて再びメルの元に戻ると...！

「見て見てセリア〜！！！　すっごいコインの量だよ！！！」

　予想通りとんでもない数のコインがわんさか出てきていた。

「ひゅ〜！　やるねぇメル」

「へへっ！　すごいでしょ〜！」

　メルの笑顔を周りにいた大人たちは口をあんぐりと開けて見つけているのが面白い。

「あんな小さな子が…なんて剛運なんだ！」

「すげ〜...ってコインどんだけ持ってんだよ！」

「ヤバすぎー！」

　と声が上がるたびに僕はニンマリと笑みを浮かべてしまう。

(そりゃあそうでしょう。なんだって僕が調整したんだからね)

　僕は確かな自信を持ちながら、更に隠しコインも投資に回してジャンジャンスロットを回させるのでした。

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