第20話 スロットタイム

 ここでこのゲームにおけるスロットの確率を言っておこう。


 大体だが3割勝てるゲームになっている。


 ただし、3割勝てるとは言っても使用したコインの枚数に応じて貰えるコイン数は激しく増減する。


 なので最初は1コインで地道に増やしていくしかないのは当然のことではあるが、それではなぜ僕がこの台を保有したかについて説明しよう。


 確かにこのゲームにおけるスロットの当たる確率は3割なのだが、ラッキーマンが保有している台は当選確率が倍の6割なのだ。


 それを見極める方法は単純で、各町に存在している指定の服装をした男に5コイン渡して台を交換してもらうことである。


(これで勝率6割! そして更に...!)


 僕はパチンコ代の画面に触れてとあるボタンを押す。


 明らかに意味のない行為のように見えるがこれで勝率が更に上がり7割勝ちとなる。


 それでも不可規定要素もあるスロットなのでちまちまやるしかないのは仕方がない。


 ここまで準備すれば恐らくやればやるほどコインが増えていくはずなので勇者メルに任せる。


「よしっ! じゃあメルやってみるか?」


「えっ!? 良いの!?」


「ああ、5コイン入れてそこのレバー引くだけだからな」


「分かった! やってるね!」


 メルに任せている間に僕はカジノの中にある隠しコインをいくつか拾って回るのでした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る