第10話 洞窟のボス

 更に奥に進むと滝の洞窟の出口が見えてくる。


「あれって出口じゃない!?」


 とメルが出口を発見した興奮で声を上げていると...。


「...人間め! この神聖なる滝の洞窟に使い終えた武器を捨ておって! 許さん! 絶対に許さん!」


 と滝によって溜まった水路から巨大なカニが出現した。


「何あれ!? おっきなハサミ!?」


 メルが叫ぶと同時に僕たちは剣を構える。


 あれはグレートキャンサー、大きな真っ赤なカニでこの洞窟のヌシ。


 昔この辺りで大きな戦争があって昔の人間たちがこの水路に使い終わった武器を捨てて行ったと言う設定がある。


 ちなみにネット上では先ほど手に入れた銅の剣も元はもっといい武器だったのに長い年月を経て朽ち果てた結果銅の剣になったのではないかと言う考察すらある。


 しかし、今はそんなことはどうでもいい。


 僕は目の前にある莫大な経験にしか興味がないのだから...。

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