第7話 滝の洞窟
しばらくメルと一緒に進んでいると、例の洞窟が見えてきました。
「あれっ? セリアここって滝の洞窟だよね」
「そうだよ」
僕は何食わぬ顔で進路を多きく外れた場所に彼女を連れてきました。
「戻ろう。ここに用はないはずだよ」
彼女の言い分は正しいのですが、どうしてもここで手に入れておかないと行けない物があるので良い感じに言いくるめましょう。
「メル、ちょっとだけ冒険しない?」
「冒険!?」
(ほら食いついた)
勇者メルは好奇心旺盛で特に冒険とか洞窟の秘宝とか伝説の剣だとかの話に弱い。
ゲーム本編でもそれが幸と出るか吉と出るか分からない場面が多数見られた。
そんな彼女を上手く扱うにはそう言った言葉を使えば良いのだ。
「冒険かぁ...。何だか良い響き!」
「よしっ! じゃあ決まりだ!」
僕はメルを焚き付けて洞窟の内部へと誘うことに成功した。
〜滝の洞窟〜
始まりの森の中にある滝の洞窟。
薄暗くひんやりとした洞窟の内部には序盤の森の中に生存しているモンスターよりも少し強いモンスターが生息している。
しかし、少し強いだけでそこまで変わらないので簡単に倒せることに変わりはない。
せいぜいスライムやゴブリンからシビレクラゲや毒スライムが出てくるようになる程度だ。
攻撃にさえ当たらなければシビレクラゲも毒スライムも怖くないし、既にメルがレベルアップによる解毒の魔法を覚えているのである程度は安全である。
ウキウキしながら全身を続けるメルに対して僕はとある宝箱を見つける事に全神経を集中させているのでした。
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