第5話 薬草採取のイベント

 勇者メルが鍛えた技を披露するためにまずは近所の森に薬草の採取を行うイベントがある。


 それを行う際に1人主人公がNPCを村の少年少女の中からつれて行くことができる。


 無論主人公1人で挑む事もできるのだが...、1人よりかは2人の方がいいよねって事で大体誰かは選んで行く。


 そしてその中ではセリアは人気だ。


 高いHPと素早い剣士と言うタイプで初心者におすすめできる。


 他の2人を選んでも問題はないのだが。少々HPが低いと言うのが目につく。


 と言う訳で苦もなく選ばれるはずだと所定位置についていると...。


「お〜い! セリア!」


 僕を呼ぶ声が聞こえてきたので振り返る。


(やっぱりセリアを選ぶよね)


 僕が振り向くとそこには...!


「...あれっ?」


 そこにいたのは僕が1周目で見た青髪少年の勇者メルではなく、タイプBの女の子金髪少女の勇者メルだったのだから驚きだ。


 いや、別に勇者メルの性別はプレイヤーが好きに選べるので問題はないのだが、1周目と違う性別が選ばれていると言うことに衝撃を受けたのだ。


「どうしたのセリア? 飛んでた鳥が豆鉄砲でもくらったかのような顔をして...」


「い...いや、何でもない」


「ふ〜ん...なら良いけど。それよりさぁ! 今から私と薬草採取に行かない!? セリアと一緒なら問題なさそうだしさ」


(きたっ!)


 僕は内心ガッツポーズをしながら、彼女の提案に乗るのでした。

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