宇宙域の設定<小惑星帯以遠>

小惑星帯(メインベルト) 

火星の公転軌道と、木星の公転軌道の間に小惑星が集中してある領域は、

小惑星帯(メインベルト)と呼ばれている。


大昔はアステロイド・ベルトと呼ばれていた時代もあったようだが、

他にも小惑星が集中している領域が発見されため、メインベルトと

呼ばれるようになっている。


小惑星が密集しているようなイメージもあるが、実際には小惑星同士の

距離は通常はかなり離れている。


【小天体雲と太陽系の衝突で変貌する小惑星帯】

太陽系に小天体雲と呼ばれる巨大な小天体群の集まりが衝突を始めると、

この小惑星帯の状況も大きく変化した。


小惑星帯にも無数の小天体が降り注ぎ、小惑星に衝突した小天体が速度を

失って太陽の重力に捕らわれて小惑星帯の軌道に残るようなると、

そこかしこに小天体がまとまって漂うエリアができるようになっている。


小石から小さな岩ぐらいの小天体が多いが、それらが密集すると、

宇宙機の高速航行が困難になったり、電波障害などが発生するケースも

ある。



【宇宙移住の開始と資源探査】

世界政府が地球再生プログラムによる宇宙移住を本格化させると、すぐに、

月面の宇宙移住都市の建設や、ムーン・イースト/ムーン・ウェストの

コロニー建設のために大量の資源が必要になり、資源開発の必要性が

高まった。


その為、世界政府は小惑星帯の本格的な資源探査に乗り出し、小惑星帯で

の補給基地などの建設が始まり、準惑星ケレスを始めとする

いくつかの星に入植が始まった。


(世界政府の資源開発については 「資源開発」の章で後述予定)



【地方政府の設立】

やがて資源開発業者や研究者が多く移住するようになると、移住都市

が増え、人口は非常に少ないながら地方政府が設立されるようになった。


準惑星ケレスから始まった入植活動は、徐々に他の小惑星にも広がり、

現在では地方政府が設立されている小惑星は19の星に広がっている。

(地方政府の制定されている星のリストは、後日、【人口】の章で

 詳しく説明予定)


【治安の悪化】

各地方政府は世界政府の法律の下にあり、それぞれの星を統治しては

いるが、住民の生活レベルや、星によって格差もある。また各地方政府の

保安部隊もそれほど大きくは無く、治安が完璧なわけでは無い。


世界政府のガバナンス力が弱いこの小惑星帯は、いわゆる無法地帯化

しており、資源の密輸・密売は当たり前のように行われ、世界政府が

禁止している武器類の所有も完全には取り締まれていない。


また、単独航行する資源探査船や各種小型調査船を、複数の宇宙機で

襲う『海賊』も出没するようになった。


初期の海賊は地方政府の置かれている小惑星に居住する『犯人』達が、

複数の宇宙機で居住する小惑星から飛び立って、近傍を航行する

資源探査船などを襲い、資源を強奪するというスタイルが主だったが、

地方政府が小惑星からの離陸機体、着陸機体を監視し記録を残して

取り締まった結果、ほとんどが『犯人』を特定できている。


しかしその後、宇宙空間の何処かに簡易的な自己推進式居住区などを

設けて、宇宙空間で生活をする『海賊団』が誕生すると、その防犯や

捜査はさらに困難になっている。


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