13
「アンタもしかして……だって1日に2回もここに来たことなんて……」
「……なんとなく……思い出してきたんだ……アレは真夜中、公園で」
「やめて!!!!」
愛亜が俺の言葉を遮るように大きく叫ぶ。
愛亜は俯いて
「お願いだから……やめてよ…」
と小声で言った。
俺は少しの沈黙の後話しだす。
「……ごめんな……苦しい思いさせたよな」
愛亜は顔を上げ
「……何言ってるのよ……」
と泣き腫らした目で少し微笑んだ
「ここ……だったな……俺が死んだのは」
俺の言葉に結梨がビクッと肩を震わせ
「……覚えてるの…?」
と言った。
「……あぁ…思い出したんだ……夢じゃなくて……ホントにあったことなんだって」
俺はそう言って結梨の方に向き直る。
「なぁ…結梨……話したいことがあるんだ……」
結梨は真っ直ぐ俺を見ている。
「えっとな……」
俺は深呼吸をする。
「……結梨…俺…お前のこと…」
結梨の体が震える。
「……好きだ……。ずっと好きだったんだ」
結梨の目に涙が溢れる。
「……俺は……お前を守りたいんだ…だから…」
と言ったところで
「ダメよ!!!」
と愛亜が叫んだ。
「…そうなんだがな…」
ふと周囲を見ると先程よりも
暗くなってきていて
夜の様相を呈している。
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