音色に委ねて

愛美

音楽

薄暗い夕方を一人

肌寒い外の空気に触れながら

貴方との日々を振り返る


イヤホンから流れる音色に身を任せる

街の音色が掻き消される瞬間

曲の歌詞に惹き込まれる

その時の気持ちに合った曲を選ぶ

この歌詞を書いた人達は

皆自分と同じなのかと思うと

恋は難しいのだと改めて思う

どれだけ多くの傷を負ってきたのか心配になる

同時に

気持ちを文字にできるのがすごいと思う

自分にはできないから

代わりに言ってくれているような気がして

涙がでる


もうプレイリストは

失恋ソングでいっぱいになった

そうさせたのは貴方なのに

貴方のプレイリストは明るいまま


負った傷は音楽で癒せるけど

寂しさの穴は塞がらない

貴方が来てくれないから

まだ隣も空いたまま


この音で癒す傷もないくらい

愛されたい







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音色に委ねて 愛美 @hubuki0610

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