ぶんぶん暴走族

いと菜飯

第1話

よお!おれは暴走族!!

一人だけど、暴走族なんだぜ!!

おれのバイクの音、聞いてくかい?

ぶんぶん!!

どーだ、イカしてるだろ!

この音を出すためにメチャクチャがんばったんだ!!

何日も何日も、朝から晩までバイクいじりさ!!

なんたっておれ、暴走族だから!

イカれてるだろ?

………なになに、「イカしてる」って?

いーことゆーじゃんおまえ!!

この真っ赤な車体とかも

イカしてるだろ!

ヘルメットもおれがぬったんだぜ!!

これは地ごくをイメージしてるんだ!

この黒と赤のとことか、めっちゃがんばったんだよなー!


よっしゃ!

おまえには特別に、おれの相棒を見せてやるよ!

じゃじゃーん!!

うさぎの我武者羅丸だ!!

いっつもポケットの中に入ってるんだ!

きっとこいつは世界で一番、いろんな景色を見たぬいぐるみだぜ!

びわ湖も、新がたの広い田んぼも、全部知ってるんだ!

かわいいだろ!

落とさないようにひもでとめてあるんだぜ!!

な!かわいいよな!

やっぱおまえセンスいーな!

おれの暴走族に入って欲しいくらいだぜ!


……わりぃ、時間つかわせちゃったな。

用事とかあるんじゃないか?またな!

おれ、日本中で暴走してるから、たぶんすぐ会えると思うぜ!!

そん時は夜露死苦な!


ぶーんぶんぶんぶんぶんぶーーん

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ぶんぶん暴走族 いと菜飯 @27days_ago

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る