第34話 朱梨と翔の問答
朱梨が買い物に出てしばらくすると、ピンポンが鳴った。
鳴らした主は、もちろん朱梨である。
葵には事情を説明し、家で料理を完成させ、タッパに詰めてもらった。気遣いのできるいい隣人だ。
「ただいま~」
「ここはお前の家か!」
「そう」
「ちげえだろ……はあ、お前の相手をしているとホントに疲れる…」
「翔の体力がないだけだよ」
そんなことを笑いながらほざいてきた。罰として一発、はたいておく。女の子に乱暴はいけないだって?これは女の子ではない(多分)。あと、罰だからしょうがないね。
「晩御飯食べた?」
「まだ」
「何かあるの?」
「隣人からもらったのが冷蔵庫に入ってるからそれを食べようかと」
「そっか…何か作っていい?」
「お前…料理できるのか?」
「失礼な!料理くらいできるよ!」
プンプンと言いながら怒っている。これは本当は怒ってないと思うとか思っていると、睨まれた。すいませんでした。
「じゃあ、頼んだ」
「オッケー」
自分のエプロンを持ってきていたらしく、エプロンをつけてキッチンへ入っていった。
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