第23話 予想外の行く末

葵と玄関で話した後、時哉のもとに2人で戻ってきた。

葵も怒ったような表情から、いつもの能面もとい真顔に戻っている。

今更だが、彼女は感情の起伏が乏しい。そのため、このことであそこまで怒るとは思っていなかった。正直、申し訳ない。


「おう、おかえり。で、その様子だと、田中さんにきっちり怒られたみてえだな?翔さんよう。」


「きっしょ。何でわかるんだよ。」


「私は別に怒っていません。ちょっと注意しただけです。」


「…え?あの表情は怒っていたような…。」


うん。俺もそう思う。


「怒っていません。」


うわ、全力で圧かけてきたよ。この人。


「正直、すまなかった。」


やっぱりちょっと怖いので、頭を下げておこう。実際、いろいろ世話焼かせてるし、土下座しても構わないくらいだ。


「頭は下げなくて結構です。私が嫌な女みたいじゃないですか。」


「ここにそんなこと思うやつはいないぞ?」


よし、よく言った時哉よ!


「それはそれ。これはこれです。…私が思ってしまうんですよ。」


それはそれこれはこれ理論か。便利だな。覚えとこ。


この話し合いのせいで、いつの間にか夜は更け、21時が迫っていた。

この日の晩御飯は某デリバリーアプリでそれぞれ注文して食べたということはまた別の話だろう。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

投稿が遅くなってしまい、すみません。


次回の投稿は11月13日(水)の予定です。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る