第18話 推しへのプレゼント大作戦②

時哉が電話したのは彼の幼馴染の斎藤朱梨(さいとうあかり)である。


「どうした~?」


「何か翔が女の子にプレゼントあげたいっつーから、相談に乗ってあげてくんね?」


時哉、いいやつ。


「は!?翔が異性にプレゼント!?何があったの?」


「詳しくは知らねぇが、お隣さんとかに頻繁にお裾分けもらってるらしくて、それに恩義を感じてってのが今のところかな。」


こんな会話を本人の前でするのだからいい度胸である。


「まあ、とりあえずよさげなのを教えてくれ。」


「それはいいんだけど、どんな人か教えてもらわないと、考えようがないんだけど。」


「それはそうだが。お前基準で考えるとどうだ?」


「知り合いってなると…。化粧品とかアクセサリーはうーんって感じだし。お菓子とか、ハンドクリームとかの消え物が案外喜ばれるね。ほかには、女の子なら可愛いものは好きなもんよ。」


「可愛いもの?例えば?」


「ぬいぐるみとかだね。」


「ああ。1人で買いに行くの…?それ…?」


「一緒に買いに来てほしい?」


「お願いします!」


「じゃあ駅前に新しくできたクレープ屋さんのクレープおごってね!」


「ナチュラルに要求してくるな…。」


いろんな意味で高い買い物であった。

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