第12話

「こいつらがいなくても俺1人で十分だろ」



はんっとドヤ顔を決め込むランはなんとなくムカつくからその鼻をへし折ってやりたくなる



「…そう、残るはそこのピンクだけだけど。お前はどうなわけ?」



再びソファにふんぞりかえってユイトに視線を向けたサクヤさん。



ユイトと私のいまの絶妙な状態をサクヤさんが知るわけもなく、先程からずっと無言で俯いていたユイトに返事を急かす




「ぼ、くは…。守るどころか傷つけた側だから、」




「ミオンを守る資格なんてない」と悔しそうに呟いて下唇を噛んだユイトを見て驚く



ちゃんと反省してるんだこの子


孕ませ発言を平気でしてきたから暫くは自分の非を認めないだろうなと思っていたけれど、案外まともな頭してたらしい




「傷つけた?ミオンなにされたんだよこいつに」



「…まあ色々とあっただけだよ」



「ふぅん…。じゃ、お前資格なし」



ピッとユイトを指差してそう吐き捨てたサクヤさんにため息をつく。



「サクヤさん、あんまり意地悪しないであげて。多分反省してるから」

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