第15話

「ん?いや、せっかくの代表同士じゃん!仲良くしようぜ〜敵だけど」



なにか面白いのか再びケタケタと笑い始める。



「いや別に私は、」



「まあまあ、硬いこと言うなって!気楽に行こ?なっ?俺、福部 海斗!カイトって呼んでくれて良いからな〜渡辺は?下の名前なんての?」



もともと人とあまり関わらないようにしてた私が急にこんなイケイケタイプに絡まれて、発する語数の差に体が疲労を感じている気がする。



マシンガントークってきっとこんな感じなのかな(違う)




「ミオン」



「ほー!可愛い名前してんね?俺ミオンって名前の子はじめて出会ったわ〜」



「あ、そうなんだ」



「うんうん、ミオンはすげえ綺麗な黒髪してるよな〜これバージンヘア?」



そう言いながら私の髪の毛をサラリと触ってくるくると弄ぶ。



なんだこの人種は


こう言うのをチャラ男って言うのかな



「まあ、染めたことはないからそうかな。」



「へぇ〜やっぱいいよな黒髪って!俺好きだなあ黒髪女子。ミオンって普段静かだしあんまり誰かと関わってねえから注目されないけど、顔も結構可愛いんじゃん?」




そう言って今度は私の前髪をサラリと勝手に横に流して至近距離で顔を覗き込むカイト。



あまりにも唐突すぎる出来事に、思わずビクッと体が後ずさる。

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