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あれから数年。


「ねぇ、あの時の約束覚えてる?」


目の前の好青年が笑って告げた。


「あぁ……覚えてるよ」


オレは、彼女の遺影を見つめながら静かに呟く。


『ねぇ、ひぃ君』


『なぁに?ルリちゃん』


『ワタシ達、ずっといっしょにいようね?』


小指を此方に向けた彼女に、オレは左手の小指を絡めた。


『約束よ?』


『おう!』


自身の小指を見つめて笑う。


「約束したもんな……」


彼女の遺影の前に小さい頃に描いた落書きと、ペアリングの片割れを置いて手を合わせた。


「ありがとう……ヒスイ」


背後で彼がオレの名を呼び泣いていた。

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