第6話 『学校で一番声がきれいだと思うあの子が気になる』

 姉ちゃんと朝霧あさぎりさんの密談から二週間目。姉ちゃんに叩き起こされた俺は駅前のカフェで朝霧さんを待っている。何でだよ。



『おっきろー!』

『ん……んあ! つ、つめてええええ?!』


 これ、氷じゃねえか!


『ダイエットってのはなあ、言うほど簡単じゃないんだよ!』

『……姉ちゃん、何で氷を俺のパジャマに突っ込んだかとな第一声、それにおはようが足りてないとかの説明から頼む』

『和希、ミッションだ!』

『おい』

『12時に朝霧ちゃんと待ち合わせして試練に付き合え!』

『は? 何言ってんの? 今何時……あと一時間もない。行かないからな? 夏休みくらいのんびりさせろ』

『北口のスタバな? 朝霧ちゃん、もう向かってるかもな☆』

『……くっ!』



 とりあえずシャワー浴びて髪乾かして服を選んで、ニマニマしながら煽ってくる姉ちゃんに関節技をかけてから自転車に飛び乗って、今ココだ。今度同じ事をやったら涙目の顔、姉ちゃんのグルチャに上げてやろう。


 ダイエットねえ。朝霧さん、姉ちゃんに乗せられて苦しい思いしてなきゃいいけど。そもそも朝霧さん、ダイエットする必要があるのかな。言われれば少しふくよか?


 でもあの安心感と言うか優しい雰囲気がいいと思うんだけどな。あの澄んだ綺麗な声に合っていると思う。また朝霧さんの歌聞きたいな。


 ……ヤバい、何か緊張してきた。シャワー浴びて歯も磨いた。ダッシュで自転車漕いで来たけど汗臭くないよな? 


 それに俺、周りからチラチラ見られてないか? 学校や動画撮りで慣れっこだけど、何か違う気がする。朝霧さんが来る前にスマホで自撮りチェック……いやトイレで鏡見てくるか。ダメだ、その間に朝霧さんが来たらマズいだろ。


「お、おおお、岡崎、君……?」


 小さくて、途切れ途切れの優しい声。振り返らなくてもわかる、この声は朝霧さん一択だ。ヤバい、嬉しくて顔がニヤケる。……落ち着け、何言ってる。嬉しいって何だよ、ニヤケるとかキモいだろ!


 落ち着け、落ち着け落ち着け。

 久しぶりの顔で、ゆっくりと振り返れ……!


「……こんにちは、朝霧っ、さ、ん……?」

「………………っ!」


 振り返ると、可愛らしい青のワンピースの裾を握りしめた朝霧さんがいた。ついでに言うと泣きそうで真っ赤な顔をしながら俺を見ている。


 いや、というか……朝霧さんですよね?

 


 テンプレで「クラスで何番目に~」という作品を見て書いてみました。イケメン男子と陰キャヒロインのじれラブ風味。今年は過去作含めていろいろ出したいのでもしかしたら今年はお蔵入りかもです(笑)。


 今回の場面は起承転結の起⇒承あたりですねイメージでは。なのであんまりまだ「これ絶対書きたい」までは行ってないかも。なので小ネタに残すくらいにしときます。こういうのバンバン書ける方、本当に羨ましいです( *´艸`)


 こういうテンプレってタグがほぼ一緒でもいろいろあって、書き手によって表現やキャラに違いがあって面白いですよね!シチュも「~で何番目の~」とか考えるの楽しそう(ΦωΦ)


 今年出すとしたら次のシチュかな?こっちの方が書けそうです。

『クラスで一番ヤンチャな女子に恋をした』

⇒KAC2024の『ゆちか』の男子目線です(次に載せる予定)。


 こうやって書いているうちに記憶の彼方にきえていった案を思い出す事ができて嬉しいです……というか何故忘れるマ猫Σ(゚Д゚)

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