アルトン・ザハ・ゼントル男爵領

穏やかな晴天!旅に出るには良い日だ!リアナとビアンカと俺

それにミハエルと文官の2人?


これは正式訪問だから付いて行かなければ駄目と押しきられた┅┅

そんなぁ┅羽目を外せないだろ!


ゼンドル男爵領の領都?町?

までは約15日も掛かる

そんなには遠く無いが転移とか身体強化で駆ける事が普通な俺には苦痛でしか無い!


まぁ馬車はガンプ爺と改造して快適なんだが?

オーストン製の馬車荷台は車両をスパイダー糸で編んで地面からの衝撃を吸収するんだ

車軸も駆動軸を造り車と同じ仕様にして滑らか

勿論!バネ板を挟んでるからクッション性も確保してるんだ

鋼板を5枚ずつ左右に!

車体は重いが安定した走りを実現した


馬も選りすぐりでズングリした馬体だが疲れ知らず!

あのスレイプニイルだと後から知ったんだ!初めに言え!


そして俺達の荷台は空間拡張部屋でこれは王族とか高位貴族とかが使用してるらしくガンプ爺が詳しかった!

流石エルダードアーフ!

作り方を教わり俺の独自空間魔法でチャチャと作ってご要望の部屋にしたんだよ~♪


トイレバス付きでキッチンも備えてる、寝室に居間と走る家?

キャンピングカーを描いてたんだけど普通に家の部屋に┅┅


ミハエルが欲しがってたから暇な時に作るからと約束してるんだ

それに母さんも専用をね?って┅


軽く強迫されてる?

身内に甘く他人は知らん!


ミハエルが言うには壁の門へ視察とか農耕地への視察に使えるからと言われてそうだよねぇ~となったんだ


なんせ広い領地になった

開拓すれば壁内に町が後2つは出きるとか?

これもダンジョンと耕作地のお陰だよね?

良質な麦からビールを製造!

それに伴いウィスキーも造りブランデーも何種類か造った


今はバーボン造りに熱心なガンプ爺!ドアーフだもんねぇ~♪


「おい!ライト坊!バーボンってのを造るぞ!材料を仕入れろ!作れ!農家に作らせろ!」


ってなもんでトウキビ!違う!トウモロコシだよ!

農地を確保して栽培を進めた!

食べて良し!加工に良し!と言う事で農家もウハウハ♪

食卓にもコーンスープとかいいねぇ~♪


砂糖もあのダイコンモドキ!

甜菜テンサイに似たのを発見!

そりゃ喜んだね!誰も知らなかったんだ!煮詰めると甘いなんて思いもしなかっただって!

サラダで食べていたのをご馳走になって発見!


それから栽培して砂糖工場を造り生産してる!

それで甘味のレパートリーが増えて町は王国1の甘味所となった

サトウキビも欲しいよねぇ~


塩は岩塩の山から砂糖は野菜から胡椒は山や森から採取して農園とした

この地方の天候が安定してるから作物が多くの種類を可能としてる


夢は広がるばかりだよ!


「それで?嫁を取るの?」

「その予定は無い!断じて!

だって会ってハイ!結婚とかおかしいだろ?

貴族とかはそれで良いんだろうけど俺は無理!」

「でもね?ライトの好みの女性だったらどうするのよ?

おっぱいデーン!お尻プリプリ!とかで可愛いヒトだったら鼻の下伸ばすでしょ?」


「そんな事は┅┅」

「いいえ!ホントに!おっぱいに弱いんだから!」

「母さんのおっぱいにもデレデレでしょ?良いの?母さんなのよ!このスケベ!」


トホホ┅┅嫁にそんな目で!

確かにおっぱい好きですよぉ!

お尻も大好き!でもね?

リアナやビアンカ程のモノは早々出会いませんって!


母さんは?┅┅ありゃ特別だから






「遠路遥々ようこそおいで下さいました、いつぞやはラインハルト様!大変失礼致しました!

私は当ゼンドル男爵家アルトンです」

「妻のサンドラです、ようこそ」

「長女のミレェです」

「次女のラシエラです」

「┅三女のソラン┅」


ヒャイ!なんか凄く変わったよね!男爵?俺に様?スゲェ頭低いんですけど!


(ヤダルダ伯爵からの入れ知恵でしょう、ライト様の交渉術や領地の事等を知ったからです)


なる程!前は平民の若僧とか、礼儀知らずの代官程度と思ってたんだね

それと国からのお墨付きを知らなかったんだ、独立領地だもん


この子達が娘さん達┅┅

上か18歳、16歳、15歳かぁ┅

奥さん似で美人だね♪スタイルも流石貴族と言った所

このサンドラさんはヤダルダ伯爵の三女さんで男爵との繋がりで政略結婚?かな┅┅


「初めましてラインハルトと申します、男爵様とは何かの行き違いがあり失礼致しました

この度はお招きありがとうございます

こちらに控えてますのが私の嫁2人です

それとオーストン町の代官と2名の文官も付いて来ました

なんせこう言う正式訪問は初めてですので無作法をお許し下さい」


「妻のリアナと申します」

「妻のビアンカです」

「オーストン町の代官を任されてるミハエルと申します

この度の訪問に是非とも男爵様の領地の事を見たいと思いまして付いて参りました」


男爵は妻と言われた2人を見て驚愕してる?

そして嫁のサンドラさんが目を見開きワナワナ震えてる

3人の娘達は俺とリアナ達を見る目がおかしな事になってるぞ?


「┅┅┅失礼┅┅いやはや┅ラインハルト様の奥方様達に見惚れてしまいました

まさか結婚されてたとは┅それも2人も┅┅確か17歳でしたね?」

「ええ、未熟者で若輩者です」

「あのぉ?リアナ様とビアンカ様?その髪はどうしてそんなに艶々でサラサラなのでしょう?

肌もしっとり艶々┅┅」


「ウフフ♪オーストン町製のシャンプーとリンスでこの様な髪に仕上がりますの、石鹸もオーストン製のモノを愛用してるからでしょうか」

「シャンプー?リンス?はて?」

「後で詳しく聞くが良いではないか?今は大事な話が先だぞ?

どうですか?私の領地の事を?」

「ええ!お願いします」


俺とミハエルに文官1名は男爵に連れられ執務室での話し合いとなる

リアナとビアンカに女性文官1名は奥さんのサンドラさんと娘3人と女子会?かな?┅┅


「ラインハルト様が直々に陛下から領地を承れたとは知らずご無礼しました

その後にヤダルダ伯爵様からお聞きしましたよ?

伯爵様は交渉での貴方を高く評価されてました

そしてあの壁です┅┅」

「ハハハ交渉なんて初めてでしたから思った事を言って伯爵様には申し訳ない事でした

壁を建てたのは王国とは別だとか王国の地図には表記しないと通達が来まして

それで国境として建てました

王国の空白地帯ですからね」


「それも聞いてビックリしましたよ、まさかそんな事を国がするとは┅┅それで?貴方はこの先

どうなさるおつもりか?」

「どうもしませんよ、領地と言っても私は貴族ではありません

このミハエルもそうです

ただ住むヒト達がより良い生活をする様に勤めるだけです」


「そうですか┅┅私には皆目検討がつかないと言った所ですよ┅

国に属さず広い土地で住む者達の生活と安全を保証する等┅」

「幸い王国とは出入り自由で商いも出来ます

3つのダンジョンも冒険者達で賑わってますよ

経済的に安定してるのが一番ですからね」


「だが!あの壁は脅威として見られる壁ですぞ?

あの壁はこの王国!否!帝国でも建てるのは不可能┅┅

もしオーストンが独立国を宣言したら叶いますまい┅」

「独立国ですか?それは考えてませんでしたね?

そうか┅┅独立国ねぇ」

「イヤイヤ!もしもです!他意はないですぞ!」


「ラインハルト様は民の事を優先されて来ました、ですが男爵様のその一言で何か閃かれたようですね?感謝致します」

「そ、そんな!私は只!多くの貴族達の懸念を述べただけです!」


なる程┅┅ククク┅貴族達は恐れてたか┅┅独立して敵対したらと


しかしその案は良いかもね?

独立してオーストン国とかにしたら完全に王国から放れる

第一税金の拠出とか全て関与されてない現在は独立国扱いだよね?


名前無しの空白地帯ってのは流石に無理があるかな┅┅


その後はミハエル主導で男爵領地の状況やら何気なく国の状況とか聞き出し一旦休憩となった

部屋へ通され肩の荷が降りた感じ


「ライト様?ずっと独立の事をお考えですか?」

「まぁ今もそんな感じだから後は名前を付けて国へ送れば良いだけだよね?

オーストン国として名を付けたとかね?」


「┅┅オーストン国┅王国はどう出るでしょうか?」

「了承しないだろうな、でも反対もしないさ、なんせ空白地帯として宣言してるからね

誰の領地でも誰の土地でも無いんだ、そこに前から住んでた俺達が国として住んでるよぉ~!って言うのに文句はつけられないだろ?

今の王国にそんな余裕も無いだろうしねぇ~♪アハハ!」


今や王国はてんやわんやの真っ最中だ!

こんな辺境地の事なんか考える事も出来まい

他の貴族達も魔族進行に怯えて自分の事で精一杯の筈

この国がどうなろうと知らんよ

だから国として切り離したが良い時期なんだ


早めに手を打つ!そしてこっちの味方や賢い者は傘下に納めるのも良いかもね┅┅

戦争はその後をどうするか?で決まると言って良い

魔王無き後を誰が考えてる!

多分どの国も戦後復興に永い時と金が必要となる


それを支えるのが民だ!

国家とは英雄とか特権階級だけでは成り立たない

民の賛同と協力が無ければ何も出来ない

それで信仰が発揮するんだ!

上手く先導して国を操り国家を牛耳る


民は愚直に安寧と安泰を求め信仰にすがる

その力は強大な個の力より大きくより良い力となる


その為の勇者召還だった

王国が招き王国が魔王と魔族に勝った事で民を操り君臨する王となる、そして誰もが従う事になるんだ


その企みも崩れようとしてる

勇者は連れ去られ残る勇者は宛にならない

攻め入られたら敵わないのは明白

最早帝国に勝って貰うしか道は無い現状とは情けない話だ┅


さて?この男爵領地は典型的な田舎貴族の領地で貧しく土地も肥えてない土地だ

ヤダルダ伯爵の援助(嫁さんの実家だから)でどうにか治まってる


問題は水だね┅┅川は国境山脈沿いで内陸部には川は無い

多くの村や町は井戸で水を確保

それも枯れたりでなかったりと問題が多い


雨が少ないこの地方では何年か起きに飢饉並みの被害が出る

水が確保出来なく耕作地はカラカラとなって飢える事に┅┅

ヤダルダ伯爵も大変だね┅

灌漑用水とか考えないのか?

あんな水量の川が流れてるんだぞ?


一年間耕作を諦め灌漑用水の建設をすれば翌年からは水に困らないのにねぇ~

内陸部の植林とかもだ、畑を増やす事ばかりして木々を伐採して来た結果がこれだ


【木100本植われば水は自ずと湧く】

そんな事も知らないようだね

勿体ない事をしたもんだ


「男爵様は川からの灌漑用水とか考えないのですか?」

「それはなんだろうか?」

「はっ?あのですね?川が流れてますよね?」

「あの川は領地の端だから水を引く事は無理、内陸部は井戸を掘りどうにか足りてるからな」


「イヤイヤ!この領地で先ずやるのはあの川から水を内陸部へと引く事ですよ

そして内陸部の小高い丘とかに木々を植え地下水を蓄える事です」

「う~ん┅┅あの川から?そんな事をしてたら金と人員が物凄く掛かるではないか?

そんな余裕は無いのだ」

「一年間耕作地を放棄して農民や領民で用水路を作れば済む話です、きっと伯爵も援助するでしょう

その後は水に困らず土地も改良して麦だけではなく他の作物も作る事が可能となります

生活用水も安心ですし井戸も枯れなくなります」


「一年間放棄┅┅その一年辛抱せよと┅┅」

「たった一年で後の世がずっと安泰ならその方がお得でしょう」

「その事は皆と相談してみるか┅┅」

「それに来年否!今年から暫くは国からの税の徴収は無いですよ

今年の分は領地に使えると言う事です」

「それは本当かね!それならどうにかなる┅┅やってみる価値は高いな┅┅」


そんな話しをして明日は海へ向かおうとか思っていた時もありました┅┅┅なんで?


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