第8話 魔人殺しの仕事

「ギャァぁぁぁぁぁぁぁ!?」


「ふう、ゴミ掃除終わり!」


 夜な夜な魔人をぶっ殺して、ふと思った。


 肝心の感情を奪う魔人、居なくねと。


 親父になんて説明すればいいだろうか。『感情を奪う魔人は存在しませんでした!』と言ったら激怒されるだろう。


 改めて手配書を見てみる。ピンク髪ツインテールの女の子みたいな魔人。


 どっかで見たことがあるような、無いような。どことなく俺の彼女に似てるような……


 いや無い無い。モモはちゃんと人間だった。魔人みたいな魔力を殆ど感じないし。


 魔人は幽霊みたいな存在だ。実体が無く、餌を食べ続けなければ現世で生きられない。


 てことはおそらく、魔界に帰ったか、それともすでに野垂れ死んだか。その二択だろう。


 厳密にはあと二つぐらいあるが、現実的ではないので可能性からは外しとく。


「さて、またゴミどもがウジャウジャ湧いてきたな。オンぶち殺してやる!」

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