第38話
案の定桃が吐きそうだと言い出し、途中でコンビニ休憩を取る。
「あっくんに遅れるって連絡入れておいて」
「遅れそうなの、桃が原因なんだから自分で連絡して」
トイレに駆け込む桃に、自分で連絡するように促し、待つ間飲み物を選ぶことに。
「桃は水一択。私は…」
迷うことなく桃は天然水、私は炭酸でも飲もうかと選んでいたが、ホットコーナーに陳列されているココアに目が止まり、昔懐かしのミルクココアを手に取った。
「ココア、久しぶりかも」
レジを済ませると、タイミングよく出てきた桃を連れて車を走らせる。
待ち合わせは空港の近くのカフェ。
お調子者の幼馴染のことだ。きっと送迎してもらおうという魂胆も隠れていたのだろう。
「あっくんさ、直球で迎えに来てって言えば良いのにね」
「私もそう思う」
空港までの1時間、コンビニを出た後は桃の彼氏のクズエピソードを永遠と聞かされた。
「なんでそんな男と付き合うの?」
「分かんない」
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