第95話

それって、アタシは何も知らないで?


「ひど……、なに?からかってたの?」


「そうじゃない、」



リオはアタシの肩に触れる。

だけど、アタシはその手を払おうとした。


だって恥ずかし過ぎる。


アタシの知らない所で彼は眠る自分の反応を見ていたんだから。



自分でも分からない醜態を彼は知っているかもしれない。



でも、リオの手を払おうとしたアタシの手は簡単に彼に捕まってしまう。


その力にアタシはなにも出来なかった。



「どうして……?リオは本当にアタシを好きなの?」

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