第57話
一課のフロアに着くまでに俺はスミダさんに話掛ける。
「ねえ、あの態度はないんじゃないの?」
「え?」
彼女は驚いた表情をする。
「さっきの滝川のしたことは焼きもちだよ。彼女なら分かるでしょ。」
「ち、違います!アタシは滝川先生とは……付き合っていません。」
「ふうん、そうなの?でもあっちはそうは思ってないよ?」
そう言うとスミダさんは不思議そうに俺を見た。
少し頬を染めた彼女が何だか可愛いと思った。
「俺も滝川もね、必死なんだよ。好きなヒトに振り向いてもらうために影ではきっかけを探してるんだ。だから、あまり冷たくあしらわないでよ。」
彼女は、少し俯いて無言で頷いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます