第39話

「それは羨ましいですね、娘さんおいくつになられましたか?」



「今年27になるよ。情けない事に彼氏もいないみたいだ。」



……あ、俺と同い年だ。



「え、沙良さんもうそんな年に?」



サラ?


名前にどこか覚えがあって、


サラ……浜崎沙良……?



「沙良もいい歳だから誰かと見合いでもさせようと思っていてね。衝動でろくでもない男につかまって苦労させたくない。君の部署で独身の部下がいたら教えてくれ。」



「そうですね、気に掛けておきます。沙良さんには相変わらず過保護ですね。」



エレベーターがエントランスで止まると二人は笑いながらおりていった。

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