第21話



「ーーーー分かったなら、もういいよ。」



「…アンジュ…。」



そんなアンジュを、俊也は恍惚とした表情で見上げた。




誇らしさ。


愛おしさ。




沸き上がる感情。




「俊也?」



「っっ、は、い、」



「良い?私の命令は、絶対よ?」




そんな彼女を誰かに見せびらかしてやりたいし、誰にも見せたくないのも、本音だった。



さながら、騎士のように彼等は年下のアンジュに忠誠を捧げ、敬愛する彼女の命令にしか動かない。

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