幻の試合

北風 嵐

第1話 序

人生たまには、大上段!

 これは私にとっての『戦争と平和の』の物語である。また自分なりの戦後史でもある。だからと言って、決して、お堅い物語ではない。友情、慕情、初恋、反抗と闘争、そして挫折。夢と希望。前編は青春の書でもある。


 同時代から戦後を多少知る人には懐かしく、若い人には解説を後編末尾に付けている。肩の凝らない戦後史として読んで貰えたら嬉しい。


 イランの核開発、北朝鮮の核開発が騒がれているが、いずれも原子力の平和利用を口実とした原発の建設から始まった。原発は核の問題である。

広島、長崎で核の惨禍を経験した日本が、今、原発事故で、放射能に汚染され、被害者がいつ帰れるか知れない絶望の町を作ってしまった。

 沖縄の基地の問題は何も解決していない。

「戦後は、何も、終わっていない・・・」と、思うのだが…。独居老人の心配は絶えない。

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