第15話 光を喪う

ある日突然、光をなくした。

何の前触れも無かった。



ただ呆然と太陽を眺めた。光を感じなかった。


友人恋人、皆に相談した。光を感じれなかった。


身投げをしようとも思った。光を取り戻せなかった。


安楽死を求め、海外へ移住した。光を取り戻せなかった。


形の分からないナイフを首に当てた。相変わらず、光は取り戻せなかった。



もう目の前の光も見れなくなった。

ヒカリが何かすらも分からなくなってきた。


私に、光を返して。私をヒカらせてください。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る