第5話 生き腐る
人生、生きてさえいれば、どうとでもなる。
食べる物が無くとも、見知らぬ誰かから非難を受けようとも。
生きてさえいれば。
生きてさえ、いれば。
「クソッタレ」
食べる物が無ければそこら辺に生えている雑草でも食えばいい。
飲み物が無ければ泥水を啜ればいい。
生きる気力が無ければ死ぬ気で自分を励ませばいい。
生きてさえいれば、必ず救われる。必ず報われる。
それが、いつ来るのか分からなくても。
いつか必ず来るその日のために、俺たちは必死こいて生き抜いている。
例え泥に塗れ、石を投げられても。
例え人間に頭を下げ、心を殺し、生き腐っても。
生きてさえいればいい。
生きてさえ、いれば....。
...........。
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