第三章

第41話

『あー、李こっちー。』



見慣れた顔が横一列に並んでいるのを見ると、大して顔が良いわけじゃない私が最後の登場って…。


この中で社会人は、私だけだし、遅れて来てしまうのは仕方がないことなんだけど。




『この子が最後なんで、李から自己紹介。


はい、どぞー。』



…そう来たか。





「柳原 李です。」



隣で、だけぇ?って声が飛んでくる。


だって言うことないし、私の特徴は、この滅多にいない名前だけだし。




『この子だけ社会人なので。


最近彼氏と別れたっぽくて、フリーです。

あ、ワンナイトはみんな嫌いなので無しで!』



「…、」



『え、今から来る奴2人、ワンナイト平気でする奴らだけで大丈夫?』



『あ、例の太った人と、超絶イケメン?』



彼女の失礼な発言にも、そうそう〜とノリ(良いのか…?)良さげに答えてた。








『君とか、類のタイプかも。』



『え…?私?』



この合コンの主催者であろう人にそう言われ、この中では珍しい地味めな彼女は…多分、別の意味で顔を赤くした。



…注目されるの、苦手っぽいもんな。










『悪い、逆ナンされてて遅れた。』










これ、…どっかで聞いた。

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