第一章

第1話

朝日奈あさひな、生5つとカシス2、レモンサワー3」


「はいはい」



注文のiPad近くに座った私の自業自得なんだけど、お前がやれ、チリチリ頭。



…まあ、頼むんだけどさ。





会社の飲み会。総勢20名が参加している。



会社の人達との飲み会はきっと、これで最後。


私は来月2月に転勤が決まった。





「あ、それ私の」


「悪い、飲んじまった。」



「いいよ、飲んで。」



私のビールが…。


もう1回頼むけど、それに乗せられてみんなも頼む。



一旦ここから離れようかな。





坂井さかいさん、もう少しそっち詰められます?」


呼ばれたのは坂井さかい 里奈りな

170cmの小顔スタイル美。


言わずもがな、モテる。



てかそっちって、七瀬ななせの方だけど。




…わざとだろ、このチリチリ頭。




「だから狭い個室にしたのね。」


「バレた?」


笑うな、チリチリ頭が。




坂井 里奈、彼女はきっと…いや、絶対 七瀬ななせ 大和やまとに好意がある。



それは私も同じだけど。



その2人が今、このチリチリ頭のせいで密着している。





「こっち、代わる?」


「え」



澤井さわい 真緒まお


彼女も160cmと平均以上に背が高くてこちらも言わずもがな、美人。そして私のプライベートでの飲み仲間。




「トイレ行った後にこっちおいで。退くから。」



「真緒…、好き。」


「…」



あれ、スルーされたかな?






「お前いつの間に?」


「今。」



なんで俺の隣いんの、って。





「なんでって、」


「私がこっち来たいからよもぎに代わってもらったの。」



真緒ナイスタイミング。







「お前顔真っ赤。あんま飲むなよ。」

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