病室同窓会

@sahara015

第1話  突然の連絡

『もう聞いたかもしれないけど、

 お姉ちゃんの同級生のクルミさん、

 意識不明で入院してるって』


全ては妹からのこのラインで始まった。


愛子は40代前半、2人の男の子を育てるシングルマザー。

仕事から帰宅後、慌ただしく夕飯を作ってる最中、妹からのラインに一瞬手が止まった。

愛子はすぐに幼馴染の萌にラインした。


『クルミ、入院してるとか、何かクルミの旦那さんから聞いてる?』


萌からすぐに返信が来た。

『何も聞いてないけど、旦那さんに連絡してみるね』


萌は学生時代からクラス長や貴重品係をやっていたこともあり、未だに同級生の中ではまとめ役のような存在だった。

だから、萌に連絡すれば何かしら情報を知ってると思ったのだ。


愛子は、何かの間違いだろうと思い、また夕飯作りを始めた。


それから1時間ほどが経った頃、萌から返信が来た。


『旦那さんと連絡ついた、

 クルミだけど数日前に自宅で急に倒れて

 意識不明だそうです、いつまでもつか分か らないとか。』


愕然とした。

まさかこんなことが同級生で起こる日がくるなんて。


続けて萌からラインが来た。

『H町にある総合病院に入院してるらしい。

 今日から個室にうつったから面会可能だ

 って』


H町は愛子の自宅から車で10分ほどの近さだった。早速翌日、面会をしに行くことに決めた。

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