女子相続(後)
第19話
出雲大社を管轄する出雲国造家を始め、全国の多くの神官の家は
女子相続(婿取り)によって断絶を逃れて現在まで続いている例が多々あります。
天照大神が女性であったことから、神職においては女性の神官も認められていました。
故に女系相続であっても家が続く限りは神官として認められたからです。
皇室においても、第26代継体天皇は、応神天皇の5代目とされていますが、
24代仁賢天皇の皇女を皇后に迎えています。25代武烈天皇に後継ぎがなかったため
一族とはいえ当時としては例のない女系相続で迎えられているわけです。
この武烈天皇も古事記と日本書紀では全く異なる記述がされており
日本書紀には精神異常で悪行の限りを尽くしたとありますが
その一方で裁判は厳格に行ったと記されており、古事記には悪行の記述そのものがありません。
歴史学会の見解では、この時点で一旦系統が途切れ、女系相続になったが
継体天皇の正当性を示すために悪行を付け加えたのではないかというのが通説になっています。
現に前の王朝を非難することが新王朝の正当性を示すということは、中国でいくらでも例があります。
またこの時代は九州で反乱がおきたり、継体天皇が生まれ故郷の福井を出て大和に入ったのは
即位してから20年後であるということが記述されていることから
この時代は天皇は九州ですら支配権が及んでおらず、また皇位を巡る内紛が相当激しかったと考えられています。
結局継体天皇の三男が第29代欽明天皇となり、直接の系統はここから始まります。
この欽明天皇の娘が第33代推古天皇であり、そのおいが聖徳太子となります。
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