H氏の収入
第23話
実は私の手元には2008年からの4年間で、H氏がどれだけ収入を得たかを推計した資料がある。
これによると、次の通りとなる。
2008年 \5,838,000
2009年 \6,042,800
2010年 \5,880,400
2011年 \5,739,800
これの計算の根拠は、公表されているページ数x1,800円(公表されている投稿料)
+年会費x230名分である。
もちろんここから通信費や印刷費などは除いた、会社としての年商だが、それでも自営業としては多い部類に入る。
またそういった必要経費を除いてもH氏の収入は年間300万円を超える。今の時代であれば会社の管理職並みである。これを230人の会員で支えているのである。
心配なのは年間に会員一人が実質的に負担する投稿料と会費を含めた総予算で、これは平均すると
2008年 \46,178
2009年 \46,822
2010年 \47,300
2011年 \50,249
と会員一人あたりの予算額が増えている。
この原因は、ページ数はこの4年間を通じてさほど増減はなく、年間合計で2,400ページなのに対し、投稿会員数の延べ人数は、
2008年 1,518人
2009年 1,550人
2010年 1,492人
2011年 1,373人
と急激に減少している。
これは不景気だけでは片づけられないだろう。
それだけ一人の会員に対する負担が増してきているのである。
これは月ごとの投稿者数にも表れており、
2010年度は投稿者はコンスタントに120人はいたのに、ここ2.3か月は100人台になっている。その分投稿料も増加し、2008年には一人あたりの投稿費が月平均で3,800円程度だが、最近はこれが4,400円に上がっている。ひと月で600円の負担増とは大変である。
そしてH氏の月平均収入もばらつきがあり、40万円台の月から50万円を超える月まである。
だからH氏は勧誘に必死になるわけである。
勧誘の成功率いかんで月収が3万円も違ってくると必死になるのは当然といえよう。
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