第40話



静まり返る会場。



その場の全員の視線は、ただ一人の人間に向けられる。




「京極様?あなた様とのお付き合いも、考えさせて頂きますわ。」



毅然と言い切る女性。



高崎美夜。



この場の誰よりも、高貴な夫人。




「っっ、高崎様!?」



だからこそ、主催者である京極の夫人は、顔を青ざめさせる。



分かっているからだ。



彼女、高崎美夜の機嫌を損ねれば、その瞬間、自分の身の破滅になると。

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