第36話
なら、守ろう。
「私が、暁の代わりに側にいるわ。」
暁の代わりに。
傷付いた心に寄り添い、莉茉ちゃんがもう、悲しみに泣く事のないように。
「っっ、」
「存分に、泣きなさい。」
幼い子供のように、私にすがり付いて泣く莉茉ちゃんを抱き締める。
憤った。
莉茉ちゃんを傷付けたご両親を。
「大丈夫、私が莉茉ちゃん、貴方の母親だから。」
捨てなさい。
貴方を必要としなかった、愚かでバカな両親など。
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